ポテンシャルの流動性[ストリーム] ~ポテンシャルエネルギーのアップデート~
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ウィルバーは、モデル4あたりで、意識構造には流れ[ストリーム]があるというような概念を提唱していた。波である意識が構造に同一化する と。今回は、流動する意識深度を、ポテンシャルの面から考えてみたい。
・統合芸術とポテンシャル
偉大なピアニストは、その空間に、高次の構造を創発させる。ひさしぶりにギターを弾いた人は、濃いプレイをする。長年離れ離れだった恋人は、お互い愛に満ちた濃密な世界を創る。これらに共通するのは、ある特定の時間のみ、いつもとはちがう特別なことをする、ということだ。その代表は芸術で、形の残るものや残らないもの、多種多様だが、そこには微細に、創発と補充(休息)が行われ続けている。
補充で得られるエネルギー(創造性)は、ポテンシャルエネルギーの外在化したものだ。(右側象限の微細なエネルギー。) これは、魂の、内在価値が心圏の生(人間)に還元(変換)されるとき、環境によって、多かれ少なかれ出てくる。潜在性(魂)を変換(昇華)するとは、外在性(存在性,エネルギー)を伴わせるということなのだ! 潜在性→深度+愛だから、微細な、ポテンシャルエネルギーは、高次の構造的作風(作品)と、熱い活力になる。ギターの例は、まさにそれにぴったりで、時間を経てたまった創造ポテンシャルが、コード等の構造的(外在的)要素、志向性(ひさしぶり!)が 状態的(内在的)要素を思わせる。これが外在化を伴った、意識の流動的側面である。
・作品に込められる深度
要は、潜在性[ポテンシャル]を変換するとき、彼の意識は構造的になったように見える。これは深度[レベル]と呼ばれる。また、ラインについても、別々にポテンシャルエネルギーがたまる。ゲームのポイントのふり分けのように、生に還元されるポテンシャルを、魂(深い心霊[ディーパーサイキック])もしくは自分(意志)が、特定の必要な、お気に入りのライン中心に、自由にふり分けている。同じパラレルワールドの人間でも、成長が異なるのはそのためである。(現実には観測されていないが。発達心理学的に、同じ魂を持ったクローン【現実にはない指示対象であることに注意】と考えれば思考実験レベルで分かる。) あなたは今日何をしようか迷う。音楽か、本か、旅行か。その選択によって、創造に使われるエネルギーの向かう先は大きくちがい、どれを行っても、時空間的に、他のことはもう行えない。休息が必要である。しかし、そうした経験は深い心霊に上書きされ、内化する。深度の正体は経験的意識(魂のもの含む)の流れだったので、このような緻密な(マイナーな?)経験でさえも、深度に関係してしまう。そもそも、経験主義的(ミーム論とか)には、差異化の時点ですでに成長していても、統合後でしか、そのふるまいを観測できない。レベルと言っても、そこまで大きな仕切りはない!(ウィルバーが再三言っている。) 行うすべてが変容と言える。(正しく行えば。)
それをふまえて芸術作品を見てみる。作品は見るだけで一定のレベル(ミーム)の人を引きつけてしまう性質、つまりレベル(構造的熟達性)を持っている。技術と同じく人々を豊かにする、文化となり得るため、それ自体が深度を持っていると言ってほぼ間違いない!(ただし、個人とちがい、外側からのみ観測されるが。) つまり、私達のポテンシャルエネルギーは、作品として後世にまで結晶化できるのである。作品には深度を込められる。自分の好きなラインへ、そして、その分野の領域に、流動させて、作品と経験として出力される。一生で100作品創った人は、その分のポテンシャルエネルギーは使われてしまった。そして、経験(作品)として深度化している。これを深い心霊は引き継がせる。転生した人もまた、100作品創るだけのポテンシャルエネルギーを持つ。
私達は心身体なので、ポテンシャルをこの世界で発揮できるように外在化するためには、それだけ時間を生きねばならない。また、生きてゆけば、エネルギーがたまり、経験(作品)は、来世でも経験として使える。それはストリームだから、深度でもある。道徳段階は結果であり、そうなるように支えているこれら諸要素の方がはるかに重要である、と思う今日この頃である。
エネルギーが大きければ大きいほど、それを経験で深く圧縮することができれば、より統合的な作品ができる。より大きな経験になる。時間を無駄にするな!は、エネルギーのことであり、潜在力の開花である。逆に量多くつくれば、深度は減り、経験に還元(深化)される価値も薄くなる。あと たぶん、ゲームばっかりやってても創造性は減らない。不安なら、発揮した後の一定期間めたばまりすれば良い。
マズローの言っていた、自己実現的な人々、とは、このように、与えられた創造性[ポテンシャルエネルギー]をうまく使った人たちなのだ。また彼らは愛にあふれていたとも言っていた。それがこれから述べる、深度のとなりにある、あの、〝愛〟である。これは、構造[ロジック]的色合いが濃い深度に対して、より共感的[エモ-ショナル]な状態的なものだ。
・ワールドソウルをかけめぐってゆく成長愛
電車が止まるとき、電線に電力が還元される。そんな風に、僕らのポテンシャルが、互いのコミュ二オンで、愛に変わるとき、それは私達の世界、このワールドソウルに流入する!!
もちろん、この愛の経験も、深度同様有効である。外在化する変わりに、世界内在化するのだ。それは私達を魂規模で活性化させる。偉大なステージを見たとき、あなたと愛の交流をしたとき、聖人や少女でさえも、この営みには全くプロでいることができる!
特に、深度が小さいうちは、魂はこの愛の力で存在を発揮する。よく本で、10歳で死んだ子どもが、われわれ以上に深いものを持っていたと語られたりするが、これも愛への創造ポテンシャルの成せる業だ。病気は、内なる時間を加速させ、変換できるポテンシャルの量を多くする。たった10年で数十年分の潜在力[パワー]を発揮したその子は、私達以上に偉大と言えるのではなかろうか!それは今も、彼の力となり、私達の愛の活力となっているのである。
・流れ、深度、愛、創造性
魂の潜在エネルギーは、愛になる。それは僕を道徳的にし、芸術や論理の経験を増大させる。そうやって流れて、あなたは僕を見て、統合的だと言ってくれる。流れは、構造的な経験を通じて、あなたに観察される。すべては流れだ。深度も愛も、これらすべては経験によって理解され、創造によって共感される、そう魂の存在のつながりの流れだったんだ。
~ポテンシャルエネルギーのアップデート~ (1・12)
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